2011年9月17日土曜日

特別展「磯江毅=グスタボ・イソエ マドリード・リアリズムの異才」

これがもうすごいとしか言えなかった。すごい。
画集で見たことはあったのですが、正直リアリズムってなにを表現したいのかよくわからなかった。というのも画集見てるだけだと、モチーフをただ見たまま、写してるだけに見えて、それだったら写真でいいじゃん・・・?と思ってたのですが。
実際絵の前に立つと、尋常ではない人間の力を感じた。
写真でこんなに鳥肌が立ったり涙が出たりするものが作れるだろうか。
「写実をつきつめるとそれはもう写実ではない」という解説の言葉が
すごく心に残りました。

よく見ると人物の髪の一本一本、細胞の一つ一つまで描かれていて、かと思えば輪郭がはっきり描かれていなかったり、ほんとにただ描き写してるだけではなかった。
油彩もデッサン同様細部まで細かく細かく描かれてて、そして色がとても綺麗だった。私が特に感動したのは肌の色。絵を通り越して、実際人間の皮膚を見ているような美しさでした。いや、実際の人間より美しかった。

ふと自分の絵や描写力を思い出してものすごくへこみました・・というか今もへこんでいる。もっともっと、もっともっともっと・・・努力しないとだめだとわかった。


クロッキーも数点展示されてたんだけど実はそれが一番テンションあがった。
線がめっちゃくちゃかっこいい!!!さらっと一本のせんで、でも的確に形をとらえてて、線の種類や強弱を変えて、描き込んでるわけじゃないのにものすごく力強かった。全身鳥肌立った

久しぶりに油絵っていいなと思った。
というか絵の前から離れられなくなったのが久しぶりだった。
ほんとうにいい展覧会だった。


わざわざ東京に見に行って発覚したのだが、なんと奈良に(しかも奈良にだけ)巡回するらしいので・・・(全く宣伝されてないのはなんなのなんでなのまじ奈良県・・・)
関西方面の方・・もしくは東京で見れなかった方など是非見たらいいと思います。
ていうか絵描きは見るべきだとおもうんだ・・・

奈良に来てる間また見に行く。
一日かけてみる

奈良県立美術館(10/22~12/18)へと巡回

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